昼休憩後、PCに向かうもついついボーっとしてしまう…
午後一の会議なんて、起きているのに一苦労…
そんなサラリーマンにありがちな午後の眠気への解消法を6つお教えします。
なぜランチ後眠くなるのか
体内時計的に当然だった!
日中の眠気への対処法を紹介する前に、眠くなる原因を見ていきましょう。
体内時計に関する記事で述べたとおり、人間はサーカディアンリズムと呼ばれる体内時計にしたがって生きています。この体内時計に沿った覚醒・休息モードの切り替えに従えば、不眠症でない健康な人間であっても、起床後6~7時間ほど経過した、13~14時あたりに一時的に休息モードに入るようになっています。
食事は関係ない!
食事で血流が消化器官に流れて脳への血流が少なくなるから昼過ぎに眠くなる、という説がよく言われますが、これは体内時計のメカニズムが原因なので、食事をしなくても眠くなります。そもそも、朝食や夕食直後はさほど眠くならないけど、昼食後だけ眠くなるという人の方が多数と思われます。眠気の対処法として、昼食を抜いたり、量を減らす人もいらっしゃるかもしれませんが、科学的に意味がある方法ではなく、あっても自己暗示によるものというレベルですから、空腹の中無理して昼食を抜くようなことはしなくてよいです。
日中の眠気の解消法6選
ホットコーヒーやホットティを飲もう
解消法の一つ目は、カフェインの摂取です。カフェインと睡眠の関係についての記事で紹介したとおり、カフェインは睡眠物質アデノシンの蓄積を妨げるなど、睡眠を阻害する作用があります。
また、コーヒーや紅茶を飲む場合、アイスよりホットをオススメします。というのも、ホットを飲むことで、体温が少し上昇し、アイスより、眠気がおさまりやすいためです。さらに、アイスの方が、ホットより吸収がやや遅いという見解もあります。したがって、アイスよりホットをおすすめします。
ただし、飲みすぎはカフェイン中毒などの問題を起こしますし、夕方以降に飲むと夜の睡眠へ影響しますので、15時までに、カップ1杯程度に抑えておいてください。また、胃酸の分泌を促進しますので、ランチ直後や何かを食べながら飲むようにしておいてください。
ガムをかもう
ガムをかむこともオススメです。これもセロトニンについての記事で紹介しましたが、日中のセロトニンの分泌は覚醒に貢献します。ガムをかむことで、集中力もあがります。特に、ミント味は清涼感があり、より覚醒の効果が期待できます。
なかなか仕事中にガムを噛むのもマナーの観点で難しいかもしれませんが、外回りで移動中等、誰かに会うわけでもなく、そこまで他人の目を気にする必要のないときには噛んでみてはいかがでしょうか。
冷水で手や顔を洗おう
冷水で手や顔を洗うのも効果的です。眠いと体表が熱くなってくるのと逆の動きで、眠気が出にくくなります。読者の皆さまも眠い時に冷たい水で手や顔を洗うと目が覚めた経験はあるのではないでしょうか。
思いきり息を吸い込む
交感神経系が優位になると眠気が失せやすくなりますが、交感神経系を優位にする方法として、思いきり息を吸い込むというものがあります。ちょうど、深呼吸で息を吐くと副交感神経系が優位になるのと真逆の動きです。
実は会話するだけでも違う
これまでいくつか紹介してきましたが、最も簡単な方法は他人と話すことです。他人と話すことで、単調な作業に変化が現れるとともに、あれこれ考えていくうちに次第に脳が興奮状態となり、活性化されていくのです。隣の人と他愛のない雑談をするだけでも、眠気が軽減されます。
仮眠をとる
本質的に眠気を低減するためには仮眠をとるのが一番です。寝すぎは夜の睡眠に支障をきたす恐れがありますから、15分以内には起きるようにしましょう。また、横になるより、座ったまま寝る方が、寝過ごしにくいです(詳細は「仮眠の最適な時間と寝過ごさないコツをお教えします!」を参照)。
最後に
昼すぎの時間帯の眠気は、ランチをとらなくても生じる、不可避のものです。今日は眠いな、という日には、紹介した方法を試してみてはいかがでしょうか。