聞いたことはあるけど、なんだっけ?レム睡眠とノンレム睡眠とは?

読者の皆さまは、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。聞いたことはあっても、何なのかよくわからない方も多いかもしれません。今日は「レム睡眠」・「ノンレム睡眠」について、詳しく説明していきます。

レム睡眠・ノンレム睡眠って何?

はじめに

読者の皆さまはレム睡眠・ノンレム睡眠という言葉を聞いたことはあるでしょうか。名前は聞いたことあるけど、よくわからない、という方はこのコラムを最後まで読んでいただければ、わかると思います。

レム睡眠・ノンレム睡眠の「レム」ってどういう意味?

そもそもレム睡眠・ノンレム睡眠の「レム」というのは、Rapid Eye Moving(=急速眼球運動)の頭文字をとった言葉です。つまり、睡眠中に、眼球が急速に動いている状態をレム睡眠、動いていない状態をノンレム睡眠といいます。

睡眠時間は90分の倍数がベスト?

言葉の意味がわかったところで、特に睡眠障害のない健康的な人が一晩寝たときにどのようなサイクルでレム睡眠・ノンレム睡眠が切り替わっていくのか見ていきたいと思います。

まず、寝付いた当初は眠りが深くなっていき、ノンレム睡眠に入ります。そして、眠り始めてから1時間半程度経過するとレム睡眠に移行します。そして、また1時間程度経過すると、ノンレム睡眠に移行していき、朝までこの繰り返しが続きます。起床時刻が近づいてくると、そこまで深くならず、レム睡眠の時間が長くなっていきます。一晩でのレム睡眠・ノンレム睡眠の出現率の割合はおよそ1:3と考えられています。

このように、レム睡眠・ノンレム睡眠は1時間半~2時間程度の周期で繰り返していきます。この繰り返しの1セットは「睡眠単位」と呼ばれ、睡眠単位の整数倍の時間で眠ると目覚めがよくなると考えられています。読者の皆さまの中には、「90分の倍数で眠ると目覚めがよい」という説をお聞きになったことがある方がいらっしゃるかもしれませんが、この説は、この睡眠単位の整数倍の時間で眠ると目覚めが良いという考えに基づくものです。ただし、睡眠単位には個人差がありますので、必ずしもすべての人が90分の倍数がベストとは限りません。そのため、すっきり起きることができた日を何日か分析してみて、何分の倍数がベストなのか、探してみてはいかがでしょうか。

 

レム睡眠について、詳しく知ろう!

レム睡眠中、私たちの脳や身体はどうなっている?

レム睡眠中の脳波を計測した研究によれば、レム睡眠中、脳内でしばしば電気信号が発生しています。つまり、レム睡眠とは身体は寝ているものの、脳は働いている状態です。脳が働いているにもかかわらず、身体が活動しないのは、脳から出力される情報は脊髄で遮断され、感覚系から脳へ送られる情報も大脳の視床という部分で遮断されているためです。

また、レム睡眠中の自律神経系の働きですが、交感神経系・副交感神経系ともに大きく変動しています。

レム睡眠の役割とは?

レム睡眠中の脳や身体の状態がわかったところで、レム睡眠の役割についてみていきたいと思います。と言いたいところでしたが、実はまだ各種研究をもってしても解明されていません。そのため、現在、活発に研究されているようです。ただ、上述のような身体の動きから、身体の休息時間という意味をもつ可能性は高いと考えられています。

レム睡眠と夢

レム睡眠中の最大の特徴といえば、ノンレム睡眠とは異なり、夢を見ることです。この夢を見るメカニズムもまだ解明されていませんが、一つ明らかになっているのは、レム睡眠中の眼球の動きと夢の内容は関係ない可能性が高いということです。

 

ノンレム睡眠について、詳しく知ろう!

ノンレム睡眠には4段階ある

ノンレム睡眠には、計測される脳波によって、4段階にわかれるといわれています。第一段階から深くなるにつれて、第四段階まであります。

第一段階は、いわゆる「うたたね」レベルです。電車内や授業中などで、自分でも気づかないくらいの一瞬のあいだ、寝落ちしてしまったことがあるかもしれませんが、これがノンレム睡眠の第一段階です。

第二段階は、眠りが深くなり始めて、首を保つのが難しくなり、いわゆる「船を漕いでいる」状態になってきます。

第三段階・第四段階は、完全に熟睡している段階で、「深睡眠期」と呼ばれます。また、脳波の周期がかなり小さくなるので、「徐波睡眠」とも呼ばれています。

ノンレム睡眠中、私たちの身体はどうなっている?

2-1で、レム睡眠では、頭は働いているが、身体への信号は遮断されている状態だと述べましたが、ノンレム睡眠中は、身体への信号は遮断されないものの、脳の活動が、一部の部位を除き減少していき、休息モードに入っていきます。また、自律神経系も、レム睡眠では、興奮・緊張させる交感神経系もリラックスさせる副交感神経系も活動的であったのに対し、ノンレム睡眠では、副交感神経系が活発になっており、心拍数や血圧等も下がっていきます。ただ、脳から身体への信号が遮断されているわけではないので、第一段階のノンレム睡眠の時など、まだ浅い段階では、筋肉の緊張は保たれています。先ほど、第一段階のノンレム睡眠は自分でも寝ていたことに気付かない程度といいましたが、緊張状態が一時的に保たれていることで、座った姿勢を保ったまま寝ていられるのです。

ノンレム睡眠の役割

ノンレム睡眠中の脳内では、日中活動的に動いた部位ほど活動が低下しています。このことから、ノンレム睡眠は脳の疲労回復の時間と考えられます。なお、脳内全体が一斉に休息モードに入るのではなく、覚醒時の活動具合によって急速を必要とする部位ごとに休息モードに入るので、「ローカルスリープ(局所睡眠)」と呼ばれることもあります。

最初のノンレム睡眠を深くしよう

1-3で述べたように、人間は寝始めると、最初にノンレム睡眠に入っていきますが、この最初のノンレム睡眠が一晩の睡眠の中で最も深くなります。そして、この間、成長ホルモンが最も多く分泌され、正常な代謝等を促進させます。最初のノンレム睡眠の間に音や光といった外的要因などで起こされたり、深さが十分でなかったりすると、成長ホルモンが十分に分泌されなくなってしまい、疲れが取れにくくなってしまいます。したがって、最初のノンレム睡眠は絶対に邪魔されないようにする必要があるのです。

 

最後に

レム睡眠・ノンレム睡眠が何なのか、大枠はご理解いただけたでしょうか。自分の睡眠単位などを把握しつつ、最初のノンレム睡眠を確保すると、よりよい睡眠生活を送れるかもしれません。